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稼いだ金に二重課税だから相続税やめろって話があるけどいかが?
石
石橋を叩く人1日故人が生前に納税を済ませた財産にまた課税するのは理不尽だ、だから廃止せよという理屈は一見もっともらしい。しかし相続税を手放すのは筋が悪い。二重課税という言い方も正確ではなく、税を負うのは亡くなった本人ではなく、財産をただで受け取った側だ。働いて得た給与に所得税がかかるなら、労なく手に入れた資産に課税されるのも不自然ではない。廃止すれば何が起きるか。資産は世代を越えて無傷で受け継がれ、生まれた家によって出発点の差が固定される。努力や能力とは無関係な有利不利が積み重なり、機会の平等はいっそう遠のく。一族の富が代々膨らむ一方で、持たない側は何代かかっても追いつけない構図ができあがる。相続税は、その集中を緩め、税収を教育や社会保障に回して次の世代の足場を整える働きを担っている。もっとも、事業用の土地や自社株に高い税がかかり、家業の承継や農地の維持が立ち行かなくなる問題は現に存在する。だとすれば救うべきはそこであって、制度そのものを消し去る話ではない。