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日本は幸福度58位です、って言われてもピンとこないんだけど

そもそも、あれの中心にあるのは「自分の生活を10段階で何点と思うか」という自己申告だ。ここに文化の差が思い切り効いてくる。自己主張を良しとする国の人は高めに答え、謙遜や慎み深さが染みついた国では低めに出やすい。同じ生活水準でも点数がずれる。言語によって「幸せ」という言葉が指す範囲すら違う。ものさしが国ごとに伸び縮みしているのに、その数字を横一列に並べて順位をつけることに、どれほどの意味があるのか。 順位を動かす要素も、幸福そのものというより周辺の統計だったりする。所得や健康寿命、社会的支援や自由度といった項目を組み合わせて算出される以上、実態は「幸せになりやすい環境の整備度ランキング」に近い。それを幸福度と呼んでしまうから、上位国の国民が全員満ち足りているかのような誤解が生まれる。実際には、上位の国にも孤独や生きづらさは当然ある。 環境の良し悪しを国際比較すること自体は有益だし、政策の議論に使える面もある。ただ、あの数字を「日本人は不幸だ」の根拠のように扱うのは飛躍がすぎる。個人の幸せは、順位表の中には入っていないと思う。